暗算(整数の掛け算編)

算数

暗算が早いと仕事ができるように見えるらしい。

あと、大学入試とかにも暗算が早いと有効っていう記事をちょくちょく見る。

暗算って大学入試にそんなに必要?って思うところはあるけども、暗算が早くなる方法について考察してみる。

今回は整数の掛け算編

前提

今回の話では、分配法則関係の話がよく出てくるので事前におさらいする。

端的には以下のような計算である。

(a+b)(c+d)=a(c+d)+b(c+d)=ac+ad+bc+bd

あとは交換法則

a×b=b×a

1桁×1桁の計算

いわゆる九九のこと。

ここは日本の教育なら丸暗記が一番有効かと思う。

九九を利用しないなら、足し算・引き算・2倍にする・半分にする・10倍にするという操作を駆使すると計算できるらしい。

ちょっと考えてみる。

  • 1の段
    計算不要
  • 2の段
    2倍にする、という操作で対応可能
  • 3の段
    方法として以下のような計算方法がある
    • a×3=a×(2+1)=2a+a
      2倍して1回足すような操作
      具体的には、7×3のような場合
      7の2倍(=14)に7を足す、結果21のような計算
  • 4の段
    2倍の2倍、という操作で対応可能
  • 5の段
    10倍にして半分にする、という操作で対応可能
    例えば、7×5のような場合
    7×10÷2=70÷2=35
  • 6の段
    方法として以下のような計算方法がある
    • a×6=a×(5+1)=5a+a
      5倍して1回足す
      具体的には、7×6のような場合
      7×5+7=42とするような計算
  • 7の段
    • かける数とかけられる数をひっくり返したら、ほとんどほかのところで対応可能
      対応できないのは7×7=49のみ しちしちしじゅうく
    • 丸暗記NGなら、5倍と2倍を足すのが一番計算しやすいかな。
      a×7=a×(5+2)=5a+2a
      具体的には、7×7のような計算
      7×5+7×2=35+14=49
  • 8の段
    2倍の2倍の2倍、という操作で対応可能
  • 9の段
    • a×9=a×(10-1)=10a-a
      10倍して1回引く
      具体的には、6×9のような場合
      6×10-6=54とするような計算

1桁×2桁の計算

  • 基本的に暗算ができる前提
    ただし、1桁×1桁の計算の時に使用した考え方は利用できる。
    例えば、5×37のような場合
    5×37=10×37÷2=370÷2=185
    となり、いくらか計算が楽な場合がある。
  • ちょっとしたテクニック
    紙に書くなら問題ないが、暗算で紙に書かないのであれば、10の位から計算することをお勧めする。
    7×77のような場合
    7×(70+7)=490+49=539となる。
    暗算時のアウトプットとしては、
    490が頭の中にあるうちに、1桁同士の掛け算の結果、繰上りがある場合は百の位に1を足して500をアウトプット。
    その後、90+49で(1)39をアウトプット
    結果ごひゃく。。。39というようなアウトプットとすると、暗算ができる。

2桁×2桁の計算(10の位が1の場合)

(10+a)(10+b)の計算ということ。

=100+10a+10b+abとなる。

これを暗算しやすいように

(10+a+b)×10+abとする。

例えば、16×17の場合

(16+7)×10+6×7=230+42=272

となり、暗算ができる。

おみやげ算とか呼ばれていたりする。

2桁×2桁の計算(10の位が同じとき)

だんだん暗算がつらくなってきましたが、続けます。

さっきの10の位が1の時と同様な考えとなる。

(10a+b)(10a+c)=(10a+b+c)×10a+bc

例えば、37×38の場合

(37+8)×30+7×8=1350+56=1406

となる。

2桁×2桁の計算(10の位が違うとき)

特殊な場合以外は、僕には暗算ができません。素直に電卓を使いたいと思います。

  • 特殊な場合① 1の位が0の場合
    例えば、37×60なら37×6をして後で0を一つつけるだけ。
  • 特殊な場合② 25や75と掛ける場合
    37×25の場合、37×100÷4=37×100÷2÷2=3700÷2÷2=1850÷2=925
    すでにちょっと厳しい。。。
    37×75の場合、37×100÷4×3=925×3=1850+925=2775
    紙に書いたらできそうだけども、暗算は厳しいかも。
  • 特殊な場合③ (10a+b)(10a-b)=10a2-b2が使える場合
    43×37の場合、(40+3)(40-3)=402-32=1600-9=1591となる。
    なかなか、適用できるタイミングを見つけるのが難しい。(気づきにくい)
  • 特殊な場合④ 1の位が9の場合
    37×29の場合、37×(30-1)=1110-37=1073
    繰上り、繰り下がりが頻発すると厳しい。。。

まとめ

  • 1桁同士の掛け算
    九九を覚える
  • 1桁と2桁の計算
    頑張って計算する
  • 2桁と2桁の計算(10の位が1の場合)
    (10+a)(10+b)=(10+a+b)×10+ab
    例えば17×18の場合、(17+8)×10+7×8=306
  • 2桁と2桁の計算(10の位が同じ場合)
    (10a+b)(10a+c)=(10+b+c)×10a+bc
    例えば、57×58の場合、(57+8)×50+7×8=3250+56=3306
  • 2桁と2桁の計算(10の位が違う場合)
    電卓を使う

とするのがよいかと思います。
次回以降で、小数の掛け算とか割り算についても考察しようと思います。

よろしくお願いします。おしまい。

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